「あなたはもうひとりぼっちじゃない。
あんなに遠くの星でも、それを必ず見てくれる人がいるように、私あなたのことずっと見てます」
七倉園子(演:酒井美紀)
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『白線流し』のあらすじ・概要
物語の舞台は長野県松本市の架空の高校「松本北高校」。
卒業を控えた3年生7人が、友情や恋愛、将来への不安に向き合いながら成長していく姿を描く青春群像劇です。
信州の美しい風景の中で、定時制生徒と全日制生徒が時に衝突しながらも交流を重ねていく様子が、静かで落ち着いたトーンで表現されています。
主人公たちが抱える葛藤や夢が丁寧に紡がれ、放送当時には多くの共感を呼んだ名作です。
連続ドラマ終了後には、大人になった登場人物たちの人生を追った続編がスペシャルドラマとして5作品制作されました。
『白線流し』の登場人物・キャスト紹介
大河内 渉(長瀬智也) |
松本北高校定時制の青年。不幸な生い立ちから孤独を抱えている。 |
七倉 園子(酒井美紀) |
松本北高校3年生。進学への不安や迷いを抱える。 |
飯野 まどか(京野ことみ) |
松本北高校3年生。慎司の恋人で園子の親友。 |
長谷部 優介(柏原崇) |
松本北高校3年生。京大志望の秀才。 |
橘 冬美(馬渕英里何) |
松本北高校3年生。女優志望の演劇部員。 |
富山 慎司(中村竜) |
松本北高校3年生。運動神経抜群だが勉強は苦手。恋人まどかに振り回されている。 |
汐田 茅乃(遊井亮子) |
渉と同じ工場勤務。問題児だったが改心し、仲間に加わる。 |
主演の長瀬智也はTOKIOのメンバーとして、この時すでに人気者でした。
もう一人の主演・酒井美紀は、前年1995年に公開された岩井俊二監督の映画『Love Letter』で中山美穂の中学生時代を演じました。
数々の映画新人賞を受賞し注目を集めていた中で、本作に抜擢されています。
酒井美紀は放送から20数年後に撮影当時を振り返っています。
キャストにとっても思い出深い作品のようですね。
23日の極上空間オンエアまで、白線流しを振り返ってみようかと〜🌸
— 酒井美紀 official (@miki_sakai_mua) February 18, 2019
17歳。青春。
彼らはいま、どうしてるかな?
白線流しの撮影は、95年の9月から松本でスタートしました😊
まだ夏の制服🎓
周りに流されながら、人生の目標がみえずにもがいていた園子。そして、仲間たち。↓ pic.twitter.com/qFrD32cYJg
『白線流し』のスタッフ
脚本は信本敬子。
連続ドラマの脚本を担当した作品は他に『L×I×V×E』などがあります。
『カウボーイビバップ』などアニメのシナリオを担当していることでも有名な脚本家です。
企画は山田良明。
『北の国から』の演出やプロデュースを担当していたフジテレビの名プロデューサーです。
『北の国から』も『白線流し』も長期間の地方ロケを敢行しています。
連続ドラマ終了後に、長いスパンで登場人物のその後を追っていくスタイルも共通していますね。
『白線流し』の原作・ノベライズ
『白線流し』に原作はありませんが、実在する岐阜県立斐太高等学校の行事から着想を得てドラマ化されました。
「白線流し」は卒業式当日に、卒業生たちが学帽の白線とセーラー服のスカーフを一本に結びつけ川に流す恒例行事です。
今でもニュースでたびたび取り上げられています。
ノベライズもされていますので、活字で『白線流し』を楽しんでみるのも良いですね。
『白線流し』の主題歌
主題歌はスピッツの「空も飛べるはず」です。
実は『白線流し』放送よりも前の1994年にリリースされていたことを知っていましたか?
『白線流し』のピュアな世界観にマッチした楽曲で、ドラマのために書き下ろされた歌だと勘違いした視聴者も多かったのではないでしょうか。
「空も飛べるはず」の他にも「ロビンソン」が第5話で挿入歌として使用されています。
『白線流し』の視聴率・評価
全11話の平均視聴率は11.2%。
残念ながら、当時の感覚では低視聴率にあたる数字でした。
しかし、ザテレビジョンドラマアカデミー賞では以下5冠に輝いており、高く評価されています。
- 最優秀作品賞
- 主題歌賞(スピッツ)
- 新人俳優賞(酒井美紀)
- 監督賞(木村達昭、岩本仁志、本間欧彦)
- キャスティング賞
『白線流し』を繰り返し見るならDVDボックスの購入もオススメ
DVD宅配レンタルは便利ですが、いつ取り扱いが停止されるかは分かりません。
コストはかかりますが、DVDボックスの購入を検討してみても良いですよね。
『白線流し』の放送後の展開
連続ドラマの放送後に、続編のスペシャルドラマが5本制作されています。
- 白線流し 19の春 (1997年)
- 白線流し 二十歳の風 (1999年)
- 白線流し 旅立ちの詩 (2001年)
- 白線流し 〜二十五歳 (2003年)
- 白線流し 〜夢見る頃を過ぎても (2005年)
続編は、大人になった主人公たちが人生や社会の壁にぶつかりながらも、懸命に生きる姿が印象的です。
続編は、ピュアな高校時代にはもう戻れない、大人になった彼らの姿が少しほろ苦いテイストで描かれていたよね。
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『白線流し』と同クールのドラマ
1996年1月クールは『古畑任三郎』、『ピュア』などのフジテレビの作品が高視聴率を獲得しました。
他には日テレ土曜21時の堂本光一主演『銀狼怪奇ファイル』が若者を中心に大ヒットしています。
1996年1月クールについては、以下の記事で特集しています。
是非ご確認ください!